浅野太志 songe a Paris

パリでエテイヤ・タロットの取材を終えた、占い師・浅野太志の日々の活動をつづります。

エテイヤの影を追って

 日本を離れて、もうすぐ一週間になります。
 おとといは、東京では大雪が降ったとか…。
 どうか皆様、風邪などひかないように温かくしてお休みくださいね。

 パリの気候は、すでに春を迎えかけています。
 今回の渡仏は、タロット占いの生みの親といってもよいエテイヤが作ったタロットを知る為のもの。

 日本のタロット界の権威である伊泉龍一氏は、著書の中で、「タロット占いの歴史はエテイヤの一連のアレンジである」と述べられていますが、まさにその通りで、元をたどれは、現在のタロット占いのスタイルを作り上げたのは、全てエテイヤです。

 ところが残念な事に日本では、このエテイヤが作ったタロットに関する本は、ほとんどありません。
 それならば、エテイヤが活躍したこのパリに来て、資料を入手するしかないという訳で、それが今回の渡仏の目的の一つです。


 しかしながら、事はそんなに簡単ではなかったのです…。

 エテイヤがオリジナルタロットを世に出したのは、ちょうどあのフランス革命が勃発した1789年。その後も確かに混迷のパリでは、タロット占いが大流行していました。
 中でも19世紀の主流は、このエテイヤのタロットの流れをくむ「エジプシャン・タロット」と呼ばれるタロット・カードでした。

 ところが、現在フランスでは「占い」そのものが、非常に珍しいものとなっています。
 話好きなフランス人は、日本人なら決して人に言えないような悩み事でも、包み隠すことなく周りの人に話すので、わざわざ占い師の元へいって相談する習慣がないのです。

 しかも、現代では希少ともいえる占いに使われるタロット・カードの主流も、今ではエテイヤの流れをくむ「エジプシャン・タロット」ではなく、最も古い歴史を持つ(ただしゲーム用カードとしてですが…)マルセイユ・タロットに取って替わられていたのです。

 そんな情報を聞いて諦めかけていた時、ステファンさんから、希望にそえる本が見つかった、という連絡が入りました。

 ステファンさんが案内してくれたお店は、「GLBERT JEUNE」という専門書ばかりをいっぱい扱ったお店。
 そこには、50冊以上はある色々なタロットの本が所狭しと並んでいました。

 ものすごい量です。とはいえ、ほとんどが、マルセイユ版タロットの本か、ウェイト版の流れをくむオリジナル・タロットの本でした。

 しかし、その中で一冊だけ、ステファンさんが指し示しているその本を見ると…。

L'ETTEILLA TAROT EGYPTIENS 「これだ~」と思わず声にしてしまいました。

 それこそが正に探し求めていたもの。

 題名は「L’ETTEILLA TAROTS EGYPTIENS」(ル エテイヤ タロット エジプシャンズ)



 ついに見つけました!

 他の本も、ざっと見てみたのですが、この一冊以外エテイヤタロットの本はありませんでした。
 貴重な一冊です。これで、パリまで来た甲斐があったってもんです!

 やっと見つけた、エテイヤの影…。
 彼の事をもう少し知る為に、しばらくはこのパリに滞在するつもりです。
 
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