2012.03.21
「パリの休日」
パリ最後の日は、日差しがとても暖かくて、最高のお出かけ日和となりました。
昨日が日本では、お彼岸だったんですね。
パリもすっかりと、春になりました。
仕事がひと段落したので、今日は一日、思いっきり悔いのないように、パリの街を楽しむ事に決めました。
パリの見どころは、山のようにありますから、全部回るのはとても無理、その中からピックアップしなくてはいけません。
ちなみに、パリの穴場を知り尽くす、ステファンさんのおすすめは「カタコンブ」(Les Catacombes)です。
カタコンブは、約600万体の人骨が、むき出しに積み上げられた地下共同墓地……
あの、ちょっと…… そんな所怖くて行けません。
僕、チキンですから……
それでも気になる人は、ユーチューブとかで「Catacombes」をどうぞ勝手に検索してください(笑)
ただし、夢で出てきても僕は知りませんから……
それから「ベルサイユ宮殿」、これも今回却下です。
本当は行きたかったのですけど、パリ郊外なので、持っている「乗り物無料パス」が使えないし、方向オンチの僕が一人で行くと、なんだかパリに戻って来れない気がして……
で…… もう時間もないので、行き当たりばったりで行ってみる事にします。
それでは、僕と一緒に、「パリの休日」をお楽しみください。
今はまだ早朝です。
まずは、パリの北部にある小高い丘のモンマルトルに、行ってみる事にしました。
モンマルトルは、情緒豊かな街で、たくさんの芸術家が集まって生活していた場所でもあります。
ただしここは、あまり治安のよい場所ではないらしいのです。
スリが横行していたり、悪徳商法なミサンガ売りがたむろしているという情報を、あらかじめ聞いていたので、それなら朝早くさっと回ってしまおうという訳です。
目的は、頂上にあるサクレ・クール寺院、坂道や階段をどんどん上へと登っていきます。
うむ、この坂道の起伏、それなりにハードです。僕はこの程度なら大丈夫ですが、足腰を鍛えていない人は、公園左手のケーブルカーを使った方がいいですね。
途中たどり着いた、テアトル広場。
たくさんの絵描きさんがいます。
似顔絵を描いてくれる画家さんもいますよ。
暖かい日差しが気持ちいいです。
さらに上へと登っていくと……

ついに、たどり着きました。これが、サクレ・クール寺院。
とってもオシャレなお寺です。
モンマルトルの丘から下を見下ろすと、パリが一望できます。
まさに、最高の眺め……
……………
とんでもなく、重要な事を忘れていました。
あの、あまり大きな声では言えませんが、僕、「高所恐怖症」なのです……
すいません…… あまり、端まで近づけません(笑)
高所恐怖症なのに、よく、飛行機に乗ったり、アパルトマンの7Fに住んでいる、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ガラス窓がきちんと閉まっていれば、大丈夫なのです。
でも、こういう高い所…… 駄目です…… すいません、やっぱりチキンです。
という事で、ここはさっさと退散する事にしました(笑)
気を取り直して、次は僕の最も行きたいと思っていた場所へ……
そうです。オルセー美術館です。


すごい人混み。
これ全部、入場券を買う為に並んでいる人です。
それでも入る価値は十分にある、世界屈指の美術館です。
入場券を買う時に、受付の人に、何かをフランス語で尋ねられました。
おそらく、「どのコースの入場券にしますか」っていう内容だと想像できるのですが、どう答えていいかわからないし、例えコースの事をフランス語で説明されても、やっぱり解らないだろうと思い……
Renoir…… Monet…… Pissarro……
(ルノワール…… モネ…… ピサロ……)
と、答えたら……
Ok! 9.5 Euro
(了解、9.5ユーロです)
と、返事がかえってきました。
何とかなるもんですね。
オルセー美術館は、写真撮影が禁止なので、映像でお見せできないのが残念ですが、もう圧巻という感じです。
ルノワールやモネ、ドガ、ピサロ、カイユボット…… といった印象派の画家、ゴッホやセザンヌなどのポスト印象派、それにミレーやアングル…… の超有名な絵画や芸術作品の目白押しです。
おどろく事に、そのめちゃくちゃ有名な絵の前にも、あまり人だかりが出来ていません。
カイユボットの「床削りの人々」なんて、全然目立たないような場所に飾ってあるし、中でも一番驚いたのは、ルノワールの傑作中の傑作「ピアノを弾く少女たち」の前に、誰一人として人がいなかった事です。
もう、名画を独り占めした気分で、じっくりと見ていました。
絵の表面を指で触れようと思えば、触れられましたね。
思わずそんな衝動にかられましたが、もちろんそんな事はしませんでした。
あまり、絵に関心がない人にとっては、わかりづらい感覚かも知れません。
この感覚は例えるなら、過去の人生で好きになった異性が全員、その思い出の時の姿のまま、一堂に介して集まっている…… という感じですかね。
「オルセー美術館は、全部を回るのに一日あっても足りない」と聞いていたのですが、そんな事はありませんでした。
多分一枚一枚の絵をじっくりと鑑賞して、横の説明文を読んでいたら、そうなるのでしょうが、僕はフランス語がまだ読めませんから(笑)
日本語の解説パンフレットが9ユーロで売っていましたが、あえてそれは見ないで感覚で回ってみようと思いました。
たくさんの名画との対面……
でも、美術館を楽しむ本当の真骨頂は、そんなものではなく、どちらかというと、名も知られていないような画家や作品の中に埋もれた、心を揺さぶられるような一品に出会う事だったりします。
オルセー美術館は、そういった意味で、本当に宝の山でした。
また、この話は次の機会にブログに書こうと思います。
オルセー美術館の中で4時間ぐらい過ごしたと思います。
心が満たされてうっとりしています。
パリをそのまま散策し、セーヌ川沿いに出ました。

パリに来て良かった……
夢の中にいる気分……
もう、時計も夕方の4時を回っています。
最後のパリの思い出を作るとしたら……

エッフェル塔
やっぱり、これでしょう。
高所恐怖症の君…… 大丈夫なのか?
だから、ちゃんとガラスが貼ってあれば大丈夫ですって、東京タワーだって平気だったし……
もちろん、頂上まで登りますよ。
当たり前じゃないですか。
あの……
吹きさらしなんて、聞いてないんですけど……
……って、皆さん、よくそんな端っこ歩けますね。
あ、足がすくむ……(ブルブル)
でも、勇気を出して…… 写真撮らなくちゃ

パリの街が眼下に……
綺麗 ……でもやっぱ怖い(笑)
明日には、ここを離れるのか……
さよなら、大好きなパリ
とても心が満たされていて、それでいてちょっぴり切ない……
そんな僕の「パリの休日」は終わりました。
昨日が日本では、お彼岸だったんですね。
パリもすっかりと、春になりました。
仕事がひと段落したので、今日は一日、思いっきり悔いのないように、パリの街を楽しむ事に決めました。
パリの見どころは、山のようにありますから、全部回るのはとても無理、その中からピックアップしなくてはいけません。
ちなみに、パリの穴場を知り尽くす、ステファンさんのおすすめは「カタコンブ」(Les Catacombes)です。
カタコンブは、約600万体の人骨が、むき出しに積み上げられた地下共同墓地……
あの、ちょっと…… そんな所怖くて行けません。
僕、チキンですから……
それでも気になる人は、ユーチューブとかで「Catacombes」をどうぞ勝手に検索してください(笑)
ただし、夢で出てきても僕は知りませんから……
それから「ベルサイユ宮殿」、これも今回却下です。
本当は行きたかったのですけど、パリ郊外なので、持っている「乗り物無料パス」が使えないし、方向オンチの僕が一人で行くと、なんだかパリに戻って来れない気がして……
で…… もう時間もないので、行き当たりばったりで行ってみる事にします。
それでは、僕と一緒に、「パリの休日」をお楽しみください。
今はまだ早朝です。
まずは、パリの北部にある小高い丘のモンマルトルに、行ってみる事にしました。
モンマルトルは、情緒豊かな街で、たくさんの芸術家が集まって生活していた場所でもあります。
ただしここは、あまり治安のよい場所ではないらしいのです。
スリが横行していたり、悪徳商法なミサンガ売りがたむろしているという情報を、あらかじめ聞いていたので、それなら朝早くさっと回ってしまおうという訳です。
目的は、頂上にあるサクレ・クール寺院、坂道や階段をどんどん上へと登っていきます。
うむ、この坂道の起伏、それなりにハードです。僕はこの程度なら大丈夫ですが、足腰を鍛えていない人は、公園左手のケーブルカーを使った方がいいですね。

たくさんの絵描きさんがいます。
似顔絵を描いてくれる画家さんもいますよ。
暖かい日差しが気持ちいいです。
さらに上へと登っていくと……

ついに、たどり着きました。これが、サクレ・クール寺院。
とってもオシャレなお寺です。

まさに、最高の眺め……
……………
とんでもなく、重要な事を忘れていました。
あの、あまり大きな声では言えませんが、僕、「高所恐怖症」なのです……
すいません…… あまり、端まで近づけません(笑)
高所恐怖症なのに、よく、飛行機に乗ったり、アパルトマンの7Fに住んでいる、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ガラス窓がきちんと閉まっていれば、大丈夫なのです。
でも、こういう高い所…… 駄目です…… すいません、やっぱりチキンです。
という事で、ここはさっさと退散する事にしました(笑)
気を取り直して、次は僕の最も行きたいと思っていた場所へ……
そうです。オルセー美術館です。


すごい人混み。
これ全部、入場券を買う為に並んでいる人です。
それでも入る価値は十分にある、世界屈指の美術館です。
入場券を買う時に、受付の人に、何かをフランス語で尋ねられました。
おそらく、「どのコースの入場券にしますか」っていう内容だと想像できるのですが、どう答えていいかわからないし、例えコースの事をフランス語で説明されても、やっぱり解らないだろうと思い……
Renoir…… Monet…… Pissarro……
(ルノワール…… モネ…… ピサロ……)
と、答えたら……
Ok! 9.5 Euro
(了解、9.5ユーロです)
と、返事がかえってきました。
何とかなるもんですね。
オルセー美術館は、写真撮影が禁止なので、映像でお見せできないのが残念ですが、もう圧巻という感じです。
ルノワールやモネ、ドガ、ピサロ、カイユボット…… といった印象派の画家、ゴッホやセザンヌなどのポスト印象派、それにミレーやアングル…… の超有名な絵画や芸術作品の目白押しです。
おどろく事に、そのめちゃくちゃ有名な絵の前にも、あまり人だかりが出来ていません。
カイユボットの「床削りの人々」なんて、全然目立たないような場所に飾ってあるし、中でも一番驚いたのは、ルノワールの傑作中の傑作「ピアノを弾く少女たち」の前に、誰一人として人がいなかった事です。
もう、名画を独り占めした気分で、じっくりと見ていました。
絵の表面を指で触れようと思えば、触れられましたね。
思わずそんな衝動にかられましたが、もちろんそんな事はしませんでした。
あまり、絵に関心がない人にとっては、わかりづらい感覚かも知れません。
この感覚は例えるなら、過去の人生で好きになった異性が全員、その思い出の時の姿のまま、一堂に介して集まっている…… という感じですかね。
「オルセー美術館は、全部を回るのに一日あっても足りない」と聞いていたのですが、そんな事はありませんでした。
多分一枚一枚の絵をじっくりと鑑賞して、横の説明文を読んでいたら、そうなるのでしょうが、僕はフランス語がまだ読めませんから(笑)
日本語の解説パンフレットが9ユーロで売っていましたが、あえてそれは見ないで感覚で回ってみようと思いました。
たくさんの名画との対面……
でも、美術館を楽しむ本当の真骨頂は、そんなものではなく、どちらかというと、名も知られていないような画家や作品の中に埋もれた、心を揺さぶられるような一品に出会う事だったりします。
オルセー美術館は、そういった意味で、本当に宝の山でした。
また、この話は次の機会にブログに書こうと思います。
オルセー美術館の中で4時間ぐらい過ごしたと思います。
心が満たされてうっとりしています。
パリをそのまま散策し、セーヌ川沿いに出ました。

パリに来て良かった……
夢の中にいる気分……
もう、時計も夕方の4時を回っています。
最後のパリの思い出を作るとしたら……

エッフェル塔
やっぱり、これでしょう。
高所恐怖症の君…… 大丈夫なのか?
だから、ちゃんとガラスが貼ってあれば大丈夫ですって、東京タワーだって平気だったし……
もちろん、頂上まで登りますよ。
当たり前じゃないですか。

吹きさらしなんて、聞いてないんですけど……
……って、皆さん、よくそんな端っこ歩けますね。
あ、足がすくむ……(ブルブル)
でも、勇気を出して…… 写真撮らなくちゃ

パリの街が眼下に……
綺麗 ……でもやっぱ怖い(笑)
明日には、ここを離れるのか……
さよなら、大好きなパリ
とても心が満たされていて、それでいてちょっぴり切ない……
そんな僕の「パリの休日」は終わりました。
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