浅野太志 songe a Paris

パリでエテイヤ・タロットの取材を終えた、占い師・浅野太志の日々の活動をつづります。

子供の頃の思い出

 思い出す事の出来る一番古い記憶は、2歳の頃のものです。

 母の自転車の後ろに乗せられて、繁華街のおもちゃ屋さんの前を通り過ぎた時、そこの店頭に飾ってあった、色鮮やかなプラスチック製の積み木が欲しくて、ねだった記憶です。

 グリーンとピンクとイエロー、プラスチックの3色のパステルカラーの彩りがとても綺麗だったのを、断片的な記憶の中で覚えています。
 そのプラスチックの積み木で、小学生の頃まで遊んでいました。

 他に持っていたおもちゃは、将棋やチェス、トランプ、あと電卓をおもちゃ代わりにしていた記憶があります。
 中でもトランプは、7つか8つ持っていましたね。

 後片付けが苦手な子供でした。
 だから、それだけの数のトランプがあっても、全部の枚数が揃っているものが一つもない…。
 まったく、どういう遊び方をしていたんでしょうね。
 その7つか8つあるトランプが、全部ごちゃ混ぜになっていた記憶があります。


 ちなみに、のスートでおなじみの、我々が見慣れたトランプが初めて作られたのは、やはりフランスです。
 それは、エテイヤの活躍する300年くらい前の出来事…。


 僕が、初めてタロット・カードの存在を知ったのは、小学校4年生の頃でした。
 当時「小学館入門百科」というの本のシリーズを集めていたのです。
 その中に「トランプ入門」という本があって、いつもよく読んでいました。

トランプ入門 そうそう、これです。
 ネットで調べてみたら、ありました。
 懐かしいなあ…。

 この本の確か、最後の方のページに「トランプの歴史」という項目があったんです。

 そして、次のような内容の事が書いてあったのを、うっすらと記憶しています。

 トランプのルーツは、古代エジプトの「タロット・カード」に、さかのぼる事が出来る。
 は、貴族を、は神官を、は商人を、は農民を表していた。

 元々は、大アルカナと呼ばれる「死神」とか「悪魔」などという22枚のカードがあったが、いつしか時代とともに消えてしまった。
 唯一、その中で「愚者」と呼ばれるカードだけが「ジョーカー」という形で生き残った。

 こんな感じの記事が書いてあったのを読んで、小学校4年生の僕は、母にこの「タロット・カード」というのを買ってくれと、ねだった記憶があります。
 でもその時は、タロット・カードを手にする事は出来ませんでした。

 初めてタロット・カードを手にしたのは、中学校2年の時。
 近所の書店で購入しました。

 そのタロット・カードは、エジプト風に描かれたウェイト版系のカードでした。
 絵の内容は、ウェイト版そのものでしたが、背景にはピラミッドやら砂漠なんかが描かれていました。

 こんな経緯があって、僕自身の中にも、タロット=エジプト起源 という図式が、自然と出来上がってしまっていたようです。

 もう30年近くも前の話…。
 その頃は、タロットの起源は謎に包まれてハッキリしないが、エジプトである可能性が最も高い…などと言われていました。

 やがて、タロット・カードの本格的な研究が進むにつれ、どうやらタロット・カードというものは、イタリアが発祥の地である事がわかりました。

 そして、タロットからトランプが作られたのではなく、トランプ(プレーイングカード)に、切り札カードという特殊なカードが加わる事によって出来たというのが、タロットの本当の所らしい、という事がわかってきました。

 もちろん、それは占いをする為にはなく、単にカードゲームのバリエーションを増やすために…。

 やがて、そのカードは、イタリアからフランスへと伝わっていきます。

 そしてやがて、パリの占い師・エテイヤによって、初めて本格的な占いの為のタロット・カードが作られるにいたるのです。

 考古学者クール・ド・ジェブランによるタロットの古代エジプト起源説と、当時パリで流行していた古代エジプトブームを、エテイヤはカードにふんだんに散りばめながら、「エジプシャン・タロット」を製作しました。

 タロット・カードに常につきまとう「エジプト」とは、アフリカ大陸ではなく、このパリの空気の中に存在していたようです。


 …それにしてもここ2~3日、何だか、うなされそうなくらいエジプト漬けになっていました。 
 
 昨日ピラミッドビルを探しに、ポルト ドゥ ベルサイユに行ってきた後、パソコンを開いてみると、パリ在住のOさんから、

「パリにいらっしゃっていて日本食が食べたくなったら、ピラミッド駅に行くといいですよ。」

とメールが入っていました。

 このタイミングで偶然にも、ピラミッド…と思いながら、夕食はピラミッド駅に日本食を食べに行く事にしました。

 まさにピラミッド駅周辺は、日本食堂街のメッカでした。

うどん その中の一件のうどん屋さんの「かけうどん」食べました。

 久しぶりに聞いた、店主の日本語と懐かしいうどんの食感…。

 ちょっとだけ、日本が恋しくなりました。

関連記事