2012.03.08
可哀そうなモンパルナスタワー
パリの街並みは、本当に美しいです。
右の写真は、僕のアパルトマンの入口外の風景です。
とってもオシャレでしょ。
この美しい外観が保たれる為に、パリでは法律によって、例え個人の持ち物でも、古くからの石造りの建物は、壊すことが出来ないのです。
また、1977年からつい最近までは、建築物の高さ制限があって、パリの中心部では37m以上の建物は建てられませんでした。
そんな法律が出来たのは、1972年に、この210m59階建てのモンパルナスタワーが建設された事がきっかけです。
高いでしょう~。
屋上からパリを一望できます。
ステファンさんの話によると、このビルはパリの景観を損なうという事で、特に若者には、大変評判の悪い嫌われ者のビルだそうです。

うむ…。確かに、景観をじゃましてますなあ~(笑)
でも、なぜか僕は、そんな嫌われ者のこのビルに同情してしまうのです……
まるで、エリファス・レヴィに、散々こき下ろされている、エテイヤのエジプシャンタロットみたいに思えて……
エリファス・レヴィ(1810~1875)… フランス・パリ出身の魔術導師であり、オカルティストの祖とも言われる人物。著書「高等魔術の教理と祭儀」は、後のオカルティスト達のバイブルともいうべき本。
研究熱心なタロットティストや専門家にとって、レヴィはエテイヤ以上に有名ですし、常に一目置かれる人物です。
何せ「宇宙全般の知識を手に入れるツール」としてのタロットカードの地位を確立した人ですから。
現代のタロット・リーディングのメソッドの要となった、ゴールデン・ドーン(黄金の夜明け団)の教義は、レヴィからの影響を色濃く受けています。
エリファス・レヴィは、エテイヤの死後20年ほどして生まれた人ですが、エテイヤのタロットに対して、レヴィは本当に容赦ないです。
これじゃあ、エテイヤが可哀そうというくらい……
今も続く、エテイヤ軽視の傾向は、レヴィによって始まった事は間違いないです。
エテイヤが、タロット研究において、いかに無意味な努力をしてきたか、それは「高等魔術の教理と儀式」に記しておいた。
この天啓を授かったという理髪師は、30年の努力の果て非正統的セットを世に出した。「鍵」はどこかに追いやられ、もはや数字と十二宮は照応していないのである。
一言でいえば、このデッキはエテイヤの知的レベルに適したカードといえる。どのみち、大した事はないのである。
(エリファス・レヴィ「魔術の歴史」)
エテイヤは、もっぱら自分の占いを体系づけ、そこから金銭的利益を引き出す事に腐心し、読み書きすら満足に出来ない理髪師上がりの分際で、「トートの書」を改良し、それを己のものにしたと豪語していた。
彼の仕事は、クール・ド・ジェブランによって発見された古い書物を、通俗魔術とジプシー女占い師の領域に、突き落としてしまったのである。
(エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」)
この後、レヴィに続く研究者たち(例えばパピュスなど)も、レヴィにならって同じようにエテイヤをこき下ろしています。
どおりで、エテイヤ・タロットが廃れるわけです。
でも、ここで注目すべきは、エリファス・レヴィは、エテイヤの事は否定しつつも、今では完全に否定されている、クール・ド・ジェブランの「エジプト起源説」をちゃんと認めている事です。
エジプトとタロット…… その因果関係とは一体……
話は最初に戻って、若者たちの嫌われ者モンパルナス・タワーがきっかけとなって、パリでは高さ37m以上の建物は建てられない事になっていました。
ところが、4年前にこの法律は廃止。何と今年2012年200mの超高層ビルが建つ事に決定したそうです。
そのビルの完成予想図を見た僕は、思わずびっくりしました。
そしてなぜか「エジプト」というキーワードが、何度も脳裏によぎったのです。
しかもそのビル、僕のアパルトマンの最寄駅「コンバンシュン」から、ひと駅の所にあるというではありませんか。
これから早速、見に行ってきます。
明日また、このブログで皆様に報告しますね。

とってもオシャレでしょ。
この美しい外観が保たれる為に、パリでは法律によって、例え個人の持ち物でも、古くからの石造りの建物は、壊すことが出来ないのです。
また、1977年からつい最近までは、建築物の高さ制限があって、パリの中心部では37m以上の建物は建てられませんでした。

高いでしょう~。
屋上からパリを一望できます。
ステファンさんの話によると、このビルはパリの景観を損なうという事で、特に若者には、大変評判の悪い嫌われ者のビルだそうです。

うむ…。確かに、景観をじゃましてますなあ~(笑)
でも、なぜか僕は、そんな嫌われ者のこのビルに同情してしまうのです……
まるで、エリファス・レヴィに、散々こき下ろされている、エテイヤのエジプシャンタロットみたいに思えて……
エリファス・レヴィ(1810~1875)… フランス・パリ出身の魔術導師であり、オカルティストの祖とも言われる人物。著書「高等魔術の教理と祭儀」は、後のオカルティスト達のバイブルともいうべき本。
研究熱心なタロットティストや専門家にとって、レヴィはエテイヤ以上に有名ですし、常に一目置かれる人物です。
何せ「宇宙全般の知識を手に入れるツール」としてのタロットカードの地位を確立した人ですから。
現代のタロット・リーディングのメソッドの要となった、ゴールデン・ドーン(黄金の夜明け団)の教義は、レヴィからの影響を色濃く受けています。
エリファス・レヴィは、エテイヤの死後20年ほどして生まれた人ですが、エテイヤのタロットに対して、レヴィは本当に容赦ないです。
これじゃあ、エテイヤが可哀そうというくらい……
今も続く、エテイヤ軽視の傾向は、レヴィによって始まった事は間違いないです。
エテイヤが、タロット研究において、いかに無意味な努力をしてきたか、それは「高等魔術の教理と儀式」に記しておいた。
この天啓を授かったという理髪師は、30年の努力の果て非正統的セットを世に出した。「鍵」はどこかに追いやられ、もはや数字と十二宮は照応していないのである。
一言でいえば、このデッキはエテイヤの知的レベルに適したカードといえる。どのみち、大した事はないのである。
(エリファス・レヴィ「魔術の歴史」)
エテイヤは、もっぱら自分の占いを体系づけ、そこから金銭的利益を引き出す事に腐心し、読み書きすら満足に出来ない理髪師上がりの分際で、「トートの書」を改良し、それを己のものにしたと豪語していた。
彼の仕事は、クール・ド・ジェブランによって発見された古い書物を、通俗魔術とジプシー女占い師の領域に、突き落としてしまったのである。
(エリファス・レヴィ「高等魔術の教理と祭儀」)
この後、レヴィに続く研究者たち(例えばパピュスなど)も、レヴィにならって同じようにエテイヤをこき下ろしています。
どおりで、エテイヤ・タロットが廃れるわけです。
でも、ここで注目すべきは、エリファス・レヴィは、エテイヤの事は否定しつつも、今では完全に否定されている、クール・ド・ジェブランの「エジプト起源説」をちゃんと認めている事です。
エジプトとタロット…… その因果関係とは一体……
話は最初に戻って、若者たちの嫌われ者モンパルナス・タワーがきっかけとなって、パリでは高さ37m以上の建物は建てられない事になっていました。
ところが、4年前にこの法律は廃止。何と今年2012年200mの超高層ビルが建つ事に決定したそうです。
そのビルの完成予想図を見た僕は、思わずびっくりしました。
そしてなぜか「エジプト」というキーワードが、何度も脳裏によぎったのです。
しかもそのビル、僕のアパルトマンの最寄駅「コンバンシュン」から、ひと駅の所にあるというではありませんか。
これから早速、見に行ってきます。
明日また、このブログで皆様に報告しますね。
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