浅野太志 songe a Paris

パリでエテイヤ・タロットの取材を終えた、占い師・浅野太志の日々の活動をつづります。

方位学というものの捉え方

 昨日のブログでは、方位の取り方の注意点について、書きました。
 方位学には、「磁北派」というものと、「真北派」 というものがあります。

 方位学には、九星気学以外にも、奇門遁甲や金函玉鏡(八門遁甲)など、いろいろなものがありますが、どの術を使うにも 「磁北派」 の考え方は、かみ合わないです。

 それから、方位学というものと風水とは全く別物です。
 風水については、村野大衡先生(4/27ブログ 「苦しみを一緒になって…」参照)が、専門家ですから、気になる人は鑑定を受けてみられるのもよいでしょう。

 方位学というのは、奥が深いです。

 そして、不思議な事に、運気の良い人は自然に良い方位へ移動をするし、運気の良くない人は、まるで選んだように悪い方位へ移動します。
 つまり、その人の移動した方位を見れば、今の運気がわかるという訳です。

 それを逆手にとって、故意に良い方位へ旅行をしたり、引越しをしたりする事で、運気を高めていこうというのが、方位学の活用法です。

 では、良い方位を取り続ければ、ずっと一生、永久的に運気が良くなり続けるのでしょうか。
 そうだとしたら、何だか虫が良すぎますよね。

 吉方位旅行(引越し)というのは、言ってしまえば、天の貯金とでもいうべき 「徳」 を引きだす行為と言えばいいでしょう。
 逆に、凶方位へ旅行したり、引越しをしてしまうと、天の借金である 「劫」 というものがドサッとやって来ます。

 「徳」 とか 「劫」 とか、というのは、この前のブログで書きましたが(5/20ブログ 「幸せの種をまき続けよう」参照)人間が生まれながらに持っている、幸せになる量(徳という)と、不幸になって苦しむ量(劫という)の事です。

 生まれながらに 「徳」 というものを、ものすごくたくさん持っているような人は、半永久的に吉方位効果が出るという事もありますが、基本的には限りがあります。

 大分前の話になりますが、僕の知っている人で、方位学に夢中になっていた、ある若い男性がいました。
 月に一度のペースで、会社を4日間休んで、こまめに3泊4日の吉方位旅行を実践していました。
 次々に吉方位効果が出て、運に乗って、仕事もとてもうまく行っていました。元々真面目な性格だったので、それが認められるようになったのですね。

 ところが、僕、彼を見ていて何となく違和感を感じました。
 次々に方位効果が出るものだから、なんか「方位というものが全て」 みたいな事を言っていたのです。
 これって、おかしな宗教にハマっている人と、ちょっとだけ似てますよね。

 その人は、元々すごく真面目な人なのですが、その時ばかりはなんだか良くない部分が、前面に出ちゃってるなあ… と思いました。

 吉方位を取り続けているのにもかかわらず、ある時、次々にトラブルが起きて、結局仕事を辞めてしまったんです。

 吉方位旅行によって、天の貯金である 「徳」 が引き落とされていても、天の借金である 「劫」 はそのままの状態になっていると、それが原因になって頭打ちになる事があります。

 吉方位でよって開運効果が出ている時というのは、気を引き締めていないと、調子に乗ってしまいやすいので、「劫」 が溜まっていると、それも同時に噴き出しやすいです。

 「劫」というものが残っていると、それが元で、開運したくても開運できない事があります。
 「劫」 って言いかえてみれば、その人の性格の欠点です。

 という事は、凶方位を取る事により 「劫」 を抹消して、大きな開運効果を狙うという方位学の非常手段もあるのです(笑)

 それを実際にやったのが、戦国の世を天下統一した豊臣秀吉でした。

 言い伝えによれば、秀吉がまだ織田信長の家臣だった頃、安国寺恵瓊(あんこくじ えけい)という僧の方位指南によって、気学でいう所の 「五黄殺」 に相当する遁甲術の凶方位の方位取りをしたそうです。

 余談ですが、この安国寺恵瓊というのは、まだ信長が天下の覇権を手にしている頃から、「やがて信長は天下から転げ落ちて、秀吉が天下を取る事になるだろう」 と予見していた人物です。
 さすがに、家康が天下を取る事までは見抜けず、関ヶ原の合戦ののち処刑された…

 安国寺恵瓊の指南通りに、五黄殺の方位を取った秀吉は、十一年半の間、「劫」 を出しきる為にいろいろと苦しんだ末、その後に見事、天下を取りました。

 もう50年以上も前の話ですが、ある気学の占術家はこの秀吉の例に習って、自ら五黄殺の方位に引越し、自分の弟子達にも、それぞれ凶方位に引越させました。

 するとやはり、十一年半余りの間、それぞれ病気になったり怪我をしたり、盗難や火事に遭ったりと災難が続いたのですが、十二年目にはそれがピタっと止まり、その占術家は世間から認められて人気が出て、一躍気学の大家となりました。

 劫をきれいに晴らす事で、人間としての器が形成され、大きく運が開いたという訳です。

 これはかなり危険な方法ですから、普通の人は絶対にやらないでください。
 生まれながらに 「劫」 を多く持ち合わせている人の場合は特に、凶方位の作用に耐えられなくて、自滅する事もあります。

 方位学は、上手に使っていけば、無限に活用できます。
 人は、吉方位効果によって、運気が上がると、「徳」 が積みやすくなります。
 そのチャンスを生かして、周りの人を幸せにしたり、学業を究めたりすれば、その分だけしっかりと、「徳」 を積む事が出来るので、「徳」 が枯渇する事がありません。

 つまり、吉方位旅行と徳積みという二つがワンセットになっていれば、無限に人は幸せになれるという事です。

 運の法則というのは、どんな時でも矛盾がないです。
 一生懸命、前を向いてひたむきに生きている人は、例え、凶方位を取っていて運が開いていなくても、時が来れば必ず報われる事になるのです。



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